口腔機能低下症
将来を見据えた予防とケア
早期発見で生涯にわたるお口の健康維持をサポートします

将来の健康のために
今できるケアを
口腔内機能低下症とは
50歳以上すべての方が対象です
口腔機能低下症は、加齢や生活習慣により「食べる・話す・飲み込む」などの機能が少しずつ衰える状態です。むせやすい、滑舌が悪くなったなどの変化は初期のサインかもしれません。進行を防ぐには早期発見・早期対応が重要です。当院では痛みの少ない検査とトレーニングで、患者さまに合わせたサポートを行っています。
こんなお悩みはありませんか?
下記のようなお口の機能に関するお悩みはありませんか?
当院では、こうしたお悩みに丁寧に向き合い、お一人おひとりのお口の状態に合わせたサポートを行っています。ぜひ一度ご相談ください。
- 口の渇きが気になる
- お茶や汁物などでむせる
- 口臭が気になる
- 入れ歯が合わない
- 固いものが食べにくい
- 滑舌が悪くなった
- 薬が飲み込みにくい
- 食事中にむせる
口腔機能低下症が進行すると….摂食嚥下障害・咀嚼障害・誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。
歯がある=食べられるとは限らない口腔機能が及ぼす健康への影響

歯がそろっていても、「しっかり噛める」「うまく飲み込める」とは限りません。噛む・飲み込む・話すといったお口の機能は、唾液の量や口の筋肉の働きが整っていてこそ発揮されます。これらが衰えると、食べこぼしやむせ、食欲の低下などが起こり、栄養バランスが崩れて体力や免疫力も低下します。見た目の歯だけでなく、“使えるお口”を保つことが全身の健康を支える第一歩です。
当院の口腔機能低下症への取り組み

初診時にしっかり診断し機能回復のアプローチ
当院では、初診の患者さまに対し、まず現在の口腔機能やお口の状態を丁寧に診断いたします。そのうえで治療を行い、治療後に再度検査を実施。ビフォーアフターを比較しながら、効果や改善状況を患者さまと一緒に確認します。数値や画像を使った「見える化」により、ご自身の変化を実感していただけるのが特長です。治療のモチベーションにもつながり、再発予防にも効果的です。

インプラント治療後も
長く安心できるサポート体制
インプラントは「入れたら終わり」ではありません。長く快適に使っていただくためには、定期的なメンテナンスと口腔機能のチェックが欠かせません。当院では、インプラント治療後の咬合力や咀嚼機能、清掃状態などを継続的に確認し、必要に応じて機能訓練やケア指導も行います。長期的な予後を見据えたサポートで、インプラントの健康的な維持をお手伝いします。

歯科衛生士による
専門的な口腔機能トレーニング
当院では、国家資格を持つ歯科衛生士が、患者さま一人ひとりの状態に合わせた口腔機能訓練を行っています。舌や唇、頬の筋肉を鍛える体操や、嚥下・発音のトレーニングなど、無理のない範囲で楽しく継続できる内容をご提案。機能の維持・改善を目指すとともに、食事や会話を楽しめる毎日をサポートします。専門的な視点から、ご自宅でのセルフケア方法も丁寧にお伝えしますので、安心して取り組んでいただけます。
口腔機能精密検査の項目
口腔機能低下症は、7つの検査項目のうち3項目当てはまると診断されます。50歳以上の方はすべて対象になります。
検査では、お口の状態を数値で「見える化」し、気づきにくい変化を早期に発見することができます。早めの対処が、機能の維持や将来的なリスクの予防につながります。
- 口腔衛生状態不良(口腔不潔)
- 舌表面に付着している舌苔(細菌)の付着度を計測します。
- 口腔乾燥
- 唾液の分泌が少なくなり、お口の中が乾燥している状態です。乾燥が進むと、話しにくさや飲み込みづらさ、むし歯・口臭の原因にもなります。専用の機器で唾液量や湿度を測定し、ドライマウスの有無を確認します。
- 咬合力低下
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「かむ力」が弱くなっていないかを評価します。咬合力が低下すると、食事がとりづらくなり、栄養不足や食欲の低下につながることも。専用の咬合力測定器を使用し、かむ力の強さを数値で測定します。
口腔機能モニター Oramo-bf - 舌口唇運動機能低下
- 舌やくちびるの動きが鈍くなると、発音が不明瞭になったり、食べこぼしが増えたり、食べ物をうまく噛めない・飲み込めなくなることがあります。「パ・タ・カ」という音をそれぞれ繰り返し発音してもらい、1秒間にどれだけ発音できるかを測定します(オーラルディアドコキネシス検査)。
- 低舌圧
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舌で上あごを押す力(舌圧)が弱いと、うまく飲み込めなかったり、むせやすくなります。舌の筋力は、咀嚼や嚥下に深く関わる重要な機能です。専用の機器を使って、舌圧を数値で評価します。
JMS舌圧測定器 - 嚥下機能低下
- 飲み込む力が低下すると、食べ物や飲み物が気管に入りやすくなり、誤嚥肺炎の原因になります。聖隷式嚥下質問紙を用いて評価します。
- 咀嚼機能低下
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食べ物をしっかり噛み砕く能力が衰えると、食事がしづらくなり、胃腸への負担や栄養状態の悪化にもつながります。専用の検査用グミなどを使って、実際に咀嚼後の状態を観察し、咀嚼機能を評価します。
グルコセンサー GS-IIN
口腔機能低下症の検査と管理の流れ
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STEP01口腔機能低下症の検査・診断
まずは7つの項目について検査を行い、お口の機能がどのくらい低下しているかを確認します。検査は数値で結果が見えるため、ご自身のお口の状態をしっかり把握できます。
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STEP02管理計画の立案・説明
検査結果に基づいて、今後のサポート内容をご提案します。無理のない計画で、患者さま一人ひとりに合った管理プランを一緒に考えていきます。
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STEP03動機づけと機能訓練の指導
患者様が自らの健康回復に向けて積極的に取り組めるようサポートします。具体的なトレーニングメニューを提供し、日常生活での口腔機能の向上を図ります。また、患者様の理解を深めるために、楽しく取り組める方法や生活習慣の改善ポイントについてもアドバイスします。
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STEP04再評価・診断
一定期間取り組んだあとに再度検査を行い、改善の様子を確認します。数値の変化を一緒に見ながら、今後の対策を見直します。
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STEP05口腔機能低下症からの回復
正しいケアとトレーニングを続けることで、お口の機能が回復し、食事や会話がしやすくなったと実感される方が多くいらっしゃいます。生活の質(QOL)の向上にもつながります。
口腔機能訓練について
当院では歯科衛生士が患者様一人一人に合った口腔機能訓練の項目を選択してご指導いたします。
口腔機能訓練の項目
- 舌ブラシによる舌清掃
- 唾液腺マッサージ
- あいうべ体操
- 口唇閉鎖訓練
- パタカラ体操
- 早口言葉
- ペコぱんだによる舌のトレーニング
- 舌回し
- 頬の抵抗訓練
- 開口訓練
- 嚥下おでこ体操
- 咀嚼訓練
- ブローイング

