インプラント診断の流れ〜初診から治療開始までの7つのステップ

「インプラントを検討しているけれど、最初に何をすればいいのかわからない」
そう感じている方は、とても多いです。
インプラント治療は、失った歯を取り戻すための優れた選択肢です。しかし、いきなり治療が始まるわけではありません。安全で確実な結果を出すために、精密な「診断プロセス」が欠かせないのです。
成城学園前の岩野歯科クリニックでは、問診から始まり、口腔内検査、CT撮影、治療計画の立案まで、複数のステップを丁寧に踏んでいます。この診断の積み重ねが、長期的に安定したインプラント治療の土台をつくります。
今回は、初診から治療開始までの7つのステップを、できるだけわかりやすく解説します。
インプラント治療の流れを詳しく知りたい方へ
東京都世田谷区でインプラント治療をご検討中の方は、岩野歯科クリニックへご相談ください。
初診相談から治療開始までの流れや必要な検査について、わかりやすくご説明しています。
なぜ「診断」がインプラント治療の成否を決めるのか
インプラント治療は、外科的な手術を伴います。
顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上にジルコニアの人工歯を装着するという、精密さが求められる治療です。だからこそ、事前の診断が治療の成否を大きく左右します。
たとえば、骨の厚みや密度が不十分な状態でインプラントを埋入すれば、固定が不安定になるリスクがあります。また、歯周病が残っている状態で手術を行えば、インプラント周囲炎(インプラント周囲の組織に炎症が起きる状態)を招く可能性があります。
「診断なき治療は、地図なき航海と同じ。どれだけ優れた技術があっても、正確な情報なしには安全な治療は実現できない。」
これは、臨床医として長年感じてきた率直な思いです。
当院では、インプラント専門医・指導医であると同時に、歯周病専門医・指導医でもある立場から、両分野の視点を統合した診断を行っています。特に歯周病の既往がある患者様には、歯周病への理解がインプラントの長期安定に直結するという考えのもと、慎重に診断を進めています。

ステップ1〜2:初診・問診でわかること
ステップ1:初診カウンセリング
まず、患者様のお話をしっかり伺います。
「どの歯を失ったのか」「いつ頃から気になっているのか」「他院での治療経験はあるか」「インプラント以外の選択肢も検討しているか」など、治療に関わるあらゆる情報を丁寧に聞き取ります。
当院では、インプラント・ブリッジ・入れ歯など様々な治療法があるなかで、患者様ご自身がどの治療法が自分に合っているかを判断するのは難しいと考えています。だからこそ、十分な時間をとって対話を重ねることを大切にしています。
セカンドオピニオンでお越しになる方も歓迎しています。他院での診断内容についても、率直にお話しいただける環境を整えています。
ステップ2:全身状態・既往歴の確認
インプラント治療は外科処置です。
糖尿病、骨粗しょう症、血液疾患、服用中の薬(特に骨吸収抑制薬など)の有無は、治療の適応や手術方法に大きく影響します。問診票への記入と口頭での確認を組み合わせ、全身状態を正確に把握します。
「持病があるからインプラントは無理かも」と諦めている方も、まずはご相談ください。全身状態を踏まえた上で、最適な治療法をご提案します。

ステップ3〜4:口腔内検査とレントゲン撮影
ステップ3:口腔内検査
問診の後は、口の中を詳しく診ます。
残存歯の状態、歯肉の状態、噛み合わせ、骨の吸収状況などを視診・触診で確認します。歯周病の有無と進行度を評価することも、この段階で行います。
インプラントを長持ちさせるためには、口腔内全体の健康状態が整っていることが前提です。歯周病が残っている状態でインプラントを埋入しても、周囲の組織が安定しないリスクがあります。
歯周病専門医・指導医の資格を持つ立場から、歯周組織の状態を精密に評価することは、当院のインプラント診断において特に重視しているポイントです。
ステップ4:デジタルレントゲン撮影
口腔内の視診だけでは把握できない情報を、レントゲンで補います。
パノラマX線写真(口全体を一枚で撮影するもの)を撮影し、顎骨の全体像、歯根の状態、神経や血管の位置関係を確認します。この段階で、インプラント治療の大まかな適応可否が判断できます。
「レントゲンって何枚も撮るの?」と心配される方もいますが、当院ではデジタルレントゲンを使用しており、従来のフィルム式と比べて被曝量を大幅に抑えることができます。
ステップ5:CT撮影による精密診断
インプラント診断の核心は、CT撮影にあります。
歯科用CT(コーンビームCT)は、顎骨を三次元的に撮影できる装置です。骨の厚み・高さ・密度を正確に計測し、インプラントを埋入できる位置・角度・深さを事前にシミュレーションします。
特に重要なのが、下顎の「下歯槽神経」と上顎の「上顎洞」との位置関係の確認です。
下歯槽神経…下顎の骨の中を走る神経で、インプラント埋入時にこの神経を傷つけると、唇や顎のしびれが生じるリスクがあります。CT撮影により、神経の走行を三次元的に把握することで、安全なインプラント位置を決定します。
上顎洞…上顎の奥歯の上部に存在する空洞で、骨の量が不足している場合は「サイナスリフト」などの骨造成手術が必要になることがあります。CTで骨量を正確に評価することで、追加処置の必要性を事前に判断できます。
CT撮影の結果は、患者様にもわかりやすく説明します。画像を一緒に見ながら、「ここに骨がある」「この方向に埋入する」という具体的なイメージを共有することで、治療への理解と安心感を深めていただけます。
自分がインプラントに適しているか確認したい方へ
インプラント治療には精密な診断が欠かせません。岩野歯科クリニックでは、お口や骨の状態を確認したうえで治療計画をご提案しています。
治療期間や費用についても事前に確認できるため、納得したうえで治療を検討できます。

ステップ6:治療計画の立案とコンサルテーション
診断結果をもとに、治療計画を立案します。
これは単に「どこにインプラントを入れるか」を決める作業ではありません。患者様の全身状態、口腔内の状況、骨の量と質、噛み合わせ、審美的な希望、生活スタイルなど、あらゆる要素を統合して最適な治療プランを組み立てる作業です。
治療計画に含まれる主な内容
- インプラントの本数・位置・種類の決定
- 骨造成手術(GBR法・サイナスリフトなど)の必要性の判断
- 歯周病治療の先行実施が必要かどうかの判断
- 仮歯の使用計画
- 治療期間の目安と通院スケジュール
治療計画が完成したら、コンサルテーション(説明・相談)の時間を設けます。
「なぜこの治療法を選んだのか」「他の選択肢との違いは何か」「リスクや注意点は何か」を丁寧に説明します。患者様が納得した上で治療を進めることが、良い結果につながると考えているからです。
疑問点は何でもお聞きください。対話を通じてより良い信頼関係を築くことが、良い診療への第一歩です。
ステップ7:前処置と治療開始の準備
歯周病治療・口腔内環境の整備
インプラント手術を安全に行うためには、口腔内の環境を整えることが先決です。
歯周病が残っている場合は、まず歯周病治療を優先します。歯石除去・歯周ポケットの清掃・ブラッシング指導などを通じて、歯肉の炎症を抑えます。歯周病が改善されてから、インプラント手術に進みます。
「早くインプラントを入れたい」というお気持ちはよくわかります。しかし、歯周病が残ったままでは、インプラント周囲炎のリスクが高まり、長期的な安定が損なわれます。焦らず、しっかりと土台を整えることが、結果的に最短ルートです。
インフォームドコンセントと同意書の確認
治療を開始する前に、インフォームドコンセント(十分な説明に基づく同意)を行います。
治療内容・リスク・費用・治療期間について文書で説明し、患者様に同意書へご署名いただきます。これは患者様の権利を守るための重要なプロセスです。
「同意書にサインするのが怖い」と感じる方もいますが、わからない点があれば何度でも確認できます。納得いくまで説明しますので、遠慮なくご質問ください。

診断から治療開始までの期間の目安
初診から治療開始までの期間は、患者様の状態によって異なります。
口腔内の状態が良好で、骨量も十分な場合は、比較的スムーズに治療開始へ進めます。一方、歯周病治療や骨造成手術が必要な場合は、それらの処置が完了してからインプラント手術に進むため、準備期間が長くなることがあります。
一般的に、歯周病治療が必要な場合は数週間〜数か月の前処置期間が設けられます。骨造成手術が必要な場合は、骨が十分に再生されるまでの待機期間(数か月程度)が必要になることもあります。
「時間がかかるのでは?」と心配される方もいますが、この準備期間がインプラントの長期安定を支える重要な投資です。焦らず、確実に進めることが大切です。
岩野歯科クリニックのインプラント診断の特徴
インプラント専門医×歯周病専門医の複合的な視点
当院の診断の最大の特徴は、インプラントと歯周病の両分野に精通した専門医が診断を行う点です。
日本口腔インプラント学会認定のインプラント専門医・指導医であり、同時に日本歯周病学会認定の歯周病専門医・指導医でもある立場から、両分野を統合した視点で診断を行います。インプラントの成功には歯周病の管理が不可欠であり、この2つの専門性を一人の医師が持つことの意義は大きいと考えています。
治療計画からメンテナンスまで一貫した体制
診断・カウンセリング・手術・メインテナンスまで、専門医が一貫して関わります。
担当医が変わることで情報が途切れるリスクがなく、患者様の状態を継続的に把握した上で治療を進めることができます。長期的な安定を目指すインプラント治療において、この一貫性は非常に重要です。
セカンドオピニオンも積極的に対応
他院での診断に疑問を感じている方、治療法の選択に迷っている方のセカンドオピニオンも積極的にお受けしています。
患者様はもちろん、他院の先生からのご紹介もいただいています。「本当にインプラントが必要なのか」「他の治療法との違いは何か」など、率直にご相談ください。
まとめ〜診断の丁寧さが、治療の確かさにつながります
インプラント診断の7つのステップをまとめます。
- 初診カウンセリング(希望・不安の聞き取り)
- 全身状態・既往歴の確認
- 口腔内検査(歯周病・噛み合わせ・骨状態の評価)
- デジタルレントゲン撮影
- CT撮影による精密診断(三次元的な骨量・神経位置の確認)
- 治療計画の立案とコンサルテーション
- 前処置と治療開始の準備(歯周病治療・インフォームドコンセント)
この7つのステップは、決して「手間」ではありません。
一つひとつの診断が積み重なることで、安全で確実なインプラント治療が実現します。精密な診断なしに、良い治療結果は生まれません。
「インプラントを考えているけれど、まず何をすればいいかわからない」という方は、ぜひ一度、当院の初診カウンセリングにお越しください。治療を急かすことはありません。まずはお話を聞かせてください。
岩野歯科クリニック
東京都世田谷区成城6-8-1 鎌倉ビル1・2階
成城学園前駅 徒歩1分
WEB予約対応
インプラント治療・歯周病治療・セカンドオピニオンのご相談は、お気軽にWEB予約よりお申し込みください。
インプラント治療を安心して始めたい方へ
東京都世田谷区でインプラント診断をご希望の方は、岩野歯科クリニックへお気軽にご相談ください。
検査結果をもとに治療の選択肢やリスクについて丁寧にご説明し、一人ひとりに合った治療計画をご案内しています。
院長
岩野 義弘

経歴
1999年新潟大学歯学部卒業1999年日本大学歯学部歯周病学講座入局2005年歯科インプラント科兼任2012年日本大学歯学部歯周病学講座退局2012年岩野歯科クリニック開院2014年日本大学歯学部兼任講師2025年日本大学歯学部臨床教授2025年東京科学大学大学院 医歯学総合研究科
口腔再生再建学分野/口腔インプラント科 非常勤講師2025年国際インプラント学会
ITI(International Team for Implantology)フェロー
所属学会・資格
- 歯学博士
- 日本歯周病学会 評議員・指導医
- 日本歯科専門医機構認定 歯周病専門医
- 日本口腔インプラント学会 代議員・指導医・専門医
- 日本臨床歯周病学会 認定医
- アメリカ歯周病学会 会員
- OJ(Osseointegration Study Club of Japan) 理事
- 日本インプラント臨床研究会 専務理事・サイエンス委員会委員長
